歌舞伎からの影響

 独身のころはドップリ歌舞伎と文楽にはまっていました。

 東海道新幹線を使って、またドリームバスに乗って、時にはヒコーキを奮発して、
東銀座の歌舞伎座にも行きました。名古屋御園座、京都南座、大阪は道頓堀、もうオチャノコサイサイでした。

 劇場のロビーはもうひとつの夢舞台でした。
役者さん方の奥様が特に初日はきれいに着飾ってご挨拶をなさっておられます。
着ていらっしゃる着物を見るのが楽しみで、遠巻きにジーット観ていました。

 お芝居の愛好会でご一緒の先輩の方にもよく着物のことを教えていただきました。

 その経験がずっと後になってこんなに生かされてこようとはその当時、夢にも思わなかった。
今もって感謝感謝です。

 結婚して、子供が生まれる寸前まで観まくりましたので、子育ての最中はもうそんなに見たいとは思わなくなっていました。

 何より子供がおもしろかった。

 子供の服はすべて手作り

 「日本の子や」

 そうこだわって、豆絞りの服、作務衣、ちゃんちゃんこ、すべて刺繍で紋をいれました。息子は抱き柏、娘は丸に橘。
 赤ちゃんのときは手ぬぐい1枚で作れました。歌舞伎座でもらった役者さんの襲名披露の手ぬぐいもずいぶんと役に立ちました。
 
 そうこうしているうちに子供たちはドンドン大きくなり、入学式や卒業式に着物を着て出席するのを嫌がるようになりました。

 「お母さん 目立つ」

 着物で出席する方は5本の指でおまけが出ます。
そろそろ派手にもなってきた色無地と訪問着
加えて一棹ぶんの大好きな着物

 このままたんすの肥やしにしておくのもね・・・


 着物にはさみを入れる決意をしました。

by krinrinka | 2005-05-17 10:24 | 暮らしつれづれ  

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