手縫いで袖の「袋縫い」

透ける生地や薄手の生地から「手縫い服」を作る場合の縫い代始末は「袋縫い」をします。
今回は「袖ぐり始末」を順にご説明いたします。

①袖のほうと身頃の袖ぐりの表が外側になるように合わせて
 従来の縫い方では側が外になりますが今回はその反対に生地をあわせます)
 縫い代巾5ミリから7ミリの間で細かい目の針目で並縫いします。

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②並縫いのあとはこのように、縫い代に生地の繊維の糸くずがでることがあります。
 このままにしておきますと、仕上がったときに縫い目から生地の繊維が出てしまいます。
 ですから、はさみの先で、チョンチョンと出ている繊維の糸くずを綺麗に切り落とします。
 コツは短い距離を少しずつ、ゆっくりと切る事です。
 大胆に切っていきますと縫い代もカットしてしまう恐れがありますから
 特にカーブしていますから、ご注意ください。

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③切った縫い代を隠すように生地を反対にあわせます。
 次に写真のように待ち針で押さえていきますが、そのときのコツは二点あります。
  
 <1> 縫い代の接ぎ目が真ん中になるようにして生地を(縫い代を)折ります。
 <2> ピンはご覧のように袖ぐりに対しまして「直角」になるように打ってください。

 袖ぐりの縫い代がねじれてしまいますと、袖付けが綺麗に仕上がりません。
 時間をかけてゆっくりと確認なさりながらピン打ちをなさってください。

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④縫い代巾8ミリから1センチの間で並縫いをします。今回は同じところを二度縫います。
 つまり「ミシン縫い」に近い仕上がりにします。

 一回目は袖から、二回目は身頃側から。
 ちょうど反対周りになるように並縫いしてください。  

 糸を引っ張らないように気をつけてください。
 二度縫いますから、引っ張りすぎますと、縫い目からシワがでる恐れがあります。
 針目も①よりもやや大きめで、いつもの並縫いの針目で大丈夫です。

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⑤表側から見ましたできあがりです。
 袖山が綺麗に仕上がっています。

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☆「縫い始め」と「縫い終わり」は生地の箸から必ず5ミリ空けてください。
☆同様に・・・脇・袖底・肩などの袋縫いの縫い方は以下をご覧ください。

http://krinrinka.exblog.jp/20962334/ 


「習うより慣れよ」と先人の言葉にありますが・・・・・(笑)
まさにその通りです。

一着目よりも二着目、二着目よりも三着目と・・・・・
だんだんにご自身の手縫い服が増えるに従いまして上達なさる楽しみも
大きくなっていかれるかと思います。








by krinrinka | 2014-08-01 09:05 | 手縫い・部分縫い  

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